ぴょんすのくせに

ぴょんすのくせに、色々しゃべります。

酒、食事、インスタ映えだけが旅じゃない(前編)

旅って素敵だなあ。

そんなことを感じた3日間。

 

前編は思い出をつらつらと。

後編は学びと決意を。

 

 

 

 

day1@金沢・和倉温泉

1.わくわくあるく21:30

渋谷から新宿歩いて向かう。だけなのに、興奮が止まらない。体中から高揚感があふれ出る。僕の脳は都会からの解放を欲していたんだな。それにしても歩くっていい。もし電車に乗ってたら、この感情は味わえなかったと思う。

2.ブランディングの科学のせいで21:40

旅行本を買うため本屋へ寄り道。ブランディングの科学のブランドへの愛着は差別化でなく、刷り込みで決まる、という衝撃なデータを除いた最近、「るるぶ」と「まっぷる」どっちを選ぶのか、僕の購買プロセスをメタ認知しようと思って、ちゃんと選んでみようと思ったら10分以上かかったよ。結論は直感。でも、今後またるるぶを買う気がする。本の内容が腹落ちした瞬間である。

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3.特別ってなんだよ22:30

俺、1人旅するんだぜ!ヒャッハー!と特別な興奮を味わいながらバスタ新宿に到着。でもそこには大量の人が。僕にとっての非日常もありふれた出来事なのだなあと。

 

4.旅行の往路は高速バスで決まりなの22:50

この前日にじわじわ湧き上がる感情を味わえるのは、出発が夜だからに尽きると思うのです。もちろん値段が1番だけど。

 

5.夜明けの不安感4:33

高速バスの休憩地。あの前夜の高ぶりはなんだったのかってくらい興奮が冷める。まあ朝だからなんだけど、出オチで実際はつまらなかったらと思うと少し不安になる。時間も金も投資しているのだから、その分の対価は得たいのです。大塚の脳、頑張れよ!

 

6.静かな夜明け7:30

金沢駅着。まだ町が眠っている。僕も眠っている。

 

7.旅行バイアスには騙されないぞ8:50

大粒の雨が降ってきた。ついでに寒い。傘買ったら2日間邪魔だ。そうだ、雨宿りしよう。カフェラテ360円に釣られ一休み。そして本を読む。そんなん下北沢でもできるじゃん。せっかく旅行に来たんだから。そんなバイアスに惑わされず、その場その場を最高の時間にするのです。はー、うっまかった!

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8.人は自分が考えている人になる9:30

ナポレオンヒル、思考は現実化するより。旅の時間は内省の時間。隙間隙間でゆっくり自分の脳と対話するのです。

 

9.にし茶屋街での一期一会10:30

西茶屋資料館たる場所で、金沢出身の小説家について載っていた。「風が吹いたり花が散ったり」という盲目のランナーについての小説が有名らしい。きっと、この時この場所に訪れなかったら一生読まなかった本。ランナーとして、読んでみよう。一期一会を大切にしよう。

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10.じゃがチーズ焼き880円11:30

普段、生きるために食事をとる僕だけど、この日はまさに食事のための食事といわんばかりの時間を味わう。旅の特別感、調理中の香り、歩いた疲れ、人のいない静けさ、なんかもう、食べる前から美味しいんですけど!!!ということで写真取り忘れマシター

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11.美術館、よく分からん12:30

美術館に寄った。以前、尾道で寄った美術館がとてもよかったし、山口周さんの本を読んだ僕は、「アートへの感性を鍛える」みたいな意識高い系になっていた。でも、ぶっちゃけ感情は動かなかった。まあこれが感じたことなのか。お偉いさんには程遠いかもしれない。 

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12.抹茶おばちゃん優しいナ14:30

ひがし茶屋街を散策中。また寒くなってきた。人気の少ない店に入ってみる。「つかれた?」「はい、金沢寒いですねえ。東京から来てるんです」「東京が温かいとき、うちは寒いのよお」流れる音楽も相まって、ほっこりする。抹茶、温まる。平和だなあ。「よいたびを、寒さには気を付けて~」おばちゃん、最後まで優しかった。

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13.すし、ウマ!あら汁、ウマ!15:30

特に汁物をこんなにもうまいと思ったのは初めてかもしれない。人の味覚って、食事じゃなくて、脳と体が決めるんだと思う。寒い、疲れた、旅行気分、そんな脳の認知が美味しいという感情を3倍増しで僕の心に伝えてくれている気がした。

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14.誰もいないこの空間がスキ16:30

 伝わるだろうか。

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15.音と光が別世界へ誘ってくれる17:15

ゆったりとしたテンポで流れる音楽、幻想的な光、少し肌寒い日空気、夕暮れの空、なんだか別の世界にいるみたい。

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16.人は流されるしかない生き物18:00

兼六園にて。あるルートを通るために100人以上が並んでいる。当然僕も並ぶ。20分くらい待つ。通る。いい景色。でも、その後も同じくらいいい景色がたくさんあった。特段、そこだけがすごいとも思わなかった。でもみんなが並んでたら並ぶしかないよね。まさにバンドワゴン効果だなあ。

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17.頑張れ!夢追い人!18:30

福島から歌手を目指して、路上ライブをしている少年がいた。全国を旅しながら歌っているらしい、普段なら足を止めることはないけど、電車まで少し時間があるので聞いてみた。テレビ出演も決まっているみたい。夢叶えてほしいな。

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18.ホストさん、めちゃいい人だ21:17

和倉温泉駅到着。ホストの方がわざわざ迎えに来てくれた。しかも温泉まで車で送ってくれた。人って温かいんだなあ。話を伺ってみると、どうやら、airbnb専業で稼いでるみたい。和倉温泉は競合が少なくて、確実に人が来てくれるから収益が安定していると話していた。こんな素敵な街でフリーで稼げたらどんだけ幸せか!

 

19.温泉で休む、、、はずだった21:30

重い荷物を背負って20kmくらい歩いた今日。なんならこの人のために前日もあるいて疲労を溜めておいたのだ。しかもこの肌寒さ、静けさ、夜のテンション、さあこい!温泉で最高に癒されるぞ!!!!!の意気込みはむなしく、僕の脳はずっと朝読んだナポレオンヒルについての回想を始めだす。止まらない。止まらないぞ。休まないじゃないか。思い返せば、配属されて5か月が経った、はっきり言って理想とは程遠い。やらない理由を作ったり、忖度したり、妥協したりしてたなあと。思考は現実化する。ならもっと妄想を深めてもいいんじゃないの?!成長に興味ないって自分に言い訳したこともあったけど、やっぱり僕は仕事が好きみたいだ。

 

20.平和な地球という空間の中で21:45

にしても、気持ちいい。なんて平和なんだ。なんてこの世は素晴らしいんだ。同時にふと空想する。こんな素敵な世の中で、どんな組織であれ、同じ志を持った仲間と同じ目標に向かって時を過ごせているだけで幸せじゃないか。なのになぜ、時に周りを気にしたり、時に争ったり、時に他人のせいにしてしまうのだろう。人と仕事をするのが得意じゃないなんて、なんてわがままなんだと思った。人に壁を作りがちな僕だけど、もう少し空間を作るために努力しようと思った。

 

21.熱々サウナで根性試し22:00

心が燃えてきたぞ、体も燃やしてやろう。ということでサウナに入る。あっつ!!!人生で経験するサウナの中で1番熱かった。熱すぎてこのままドアが開かなくなったら人生終わるんだなあなんて考えた。でも、5分は耐えると決めてしまった。決めたことはやる!終わった。頑張った。。。くたくただ、手は少ししびれを感じ、呼吸はやや荒れている。その後、10分以上、露天風呂の外で真冬の空気を浴びていたけど、寒いという感情を味わうことはなかった。1つ壁を越えた気がした。

 

22.カップ焼きそば食べたくなる23:00

最低限健康に気を付けているので、普段は食べないカップラーメンだけど、非日常空間での夜の時間は、この悪魔の食べ物を食べたくなる。美味しいなあ。ホストさんとも少し会話「どんな人が来るんですか?」「頭のいい人がよく来るよ、大学どこなの」「筑波大ってとこです」「ほらやっぱり!」人を喜ばせるのが上手いんだから。因みに部屋は3000円なのが申し分ないくらいな空間でした。坂の上の一軒家。

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23.明日の寝床が決まらない24:00

ミスった。自然に囲まれたおじいちゃんおばあちゃんの家でまったり過ごすつもりが、明日エアビーで安く泊まれるところが見つからない。妥協に妥協を重ねて1番安かった高岡のビジホに決定。前もって調べとけば良かったみたいな公開は意外としないタイプです。

 

day2@能登半島いろいろ・高岡

24.足湯が気持ちいい8:22

乾燥して冷えた足が喜んでいる。それに空気も美味しい。毎日なんでこんな美味しい空気を吸える権利をもって地球に生まれてきたのに、我々は満員電車に乗らなくてはいけないのだろう(反語)。僕が4km歩いて通勤する理由がこれですね。

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25.今日の予定、今から決めます9:00

レンタカーを借りた。行くところは決まってない。迷って買ったるるぶを見る。ナビに目的地を入れてみる。頭の中で大体の時間が計算されて、行き先が決まった。1人旅ならではの自由。

 

26.車の運転が怖い9:20

久しぶりすぎるのと、人が少なすぎるので、信号のない交差点で横から車がやってきただけで心臓がドキッとする。脳ってすごいな。一瞬にして、危険と認知し、体中に緊張を走らせているんだ。

27.能登半島の北の賑わい10:30

びっくりした、人が多い。どうやら朝市たるものをやっているらしい。魚の香りがいい。どこで買おう、よさげな店のおばちゃんにアイコンタクト。ほらきた!「1000円でこれ全部食べれるよ、買わないかい」「いやあそんな食えないっす」「じゃあ半分で500円でどうだい」「いんすか?ありがとうざいあす!」普段はコミュ障な僕も、忖度が必要なさそうな土地に降り立つと生き生きするらしい。ごちそうさまでした!

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28.アイスの需要と供給11:20

魚の塩が口の中を占拠するから甘いものが食べたいなあ。車の中直射日光で熱かったわ。そんな気持ちで休憩地に入ると、おねえさんが僕の顔を見て「アイスクリームおいしいよーねえいかが?」!!!!!財布から300円が消えた。昨日からそうだけど、食べ物の味は、そのものの美味しさじゃなくて、脳が決めるんだなあとつくづく実感。ああ美味しかった!

 

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29.ランナーズハイ11:50

予定も決まっていない旅だけど、1つだけ決めていたことがあって、それはどこかの大自然で走るということ。そのためにジャージとランシューまど持ってきた。そしてついにこの時が訪れたようだ。こんなところまで読んでいるコアな人はあまりいないだろうから晒すが、どれだけ楽しかったかは写真を見ればわかるだろう。次回の旅行は地方のハーフマラソンとセットにすると決めた。

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30.800円を取り戻せ14:00

車を運転していたら、辺鄙なところに美術館が。とりあえず行ってみる。値段は?800円。高い。でもここでいかなかったら一生行かないという事実が僕を揺さぶる。20分後、ああ、800円分は感動できなかったなあ。(ここから少しばかり思考にお付き合いください)にしてもよくこの場所で人も少なくて採算とれているなあ。働いている人もいるし、作品1つ1つが高そうだし、閉じる訳にはいかんのやろなあ。人おらんから800円に値上げしたんやろなあ。結局、旅行ノリで僕みたいな課金者が現れるわけだし。やっぱり、ストック型のビジネスはいいなあ。田舎の居酒屋で必死こいて声出して稼いだ800円と僕がノリで差し出した800円が同じだもんなあ。あ、てかノリってなに。そもそもなんで入ったんだよ。考えてみた。思い返すと、尾道の美術館が良かったからだ。何が心に刺さったのか考えてみると、田舎の子どもが書いたであろう都会人には味わえないノスタルジックな祭りの風景に心を打たれていた記憶がある。つまり僕はデザインや美しさに感動したのではなくて、作品のコンセプトに心を打たれていたのか。そうか、デザインそのものが物を伝える手段とはこのことか!時を同じくして、はあちゅうの旦那観察日記にハマっていたのも同じだと着想。もう少しイラストの練習をして、表現の幅を増やしたいと思った。ハイコノシコウデキタダケデモ800エンノカチアッタ!僕の思考回路はいつも割とこんな感じです。

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31.ビジホログイン気力ログアウト18:10

能登を出て、バスで富山の高岡に到着。ホテルのベッドにダイブ、、、、、あ、これ、やばい。。。完全に気力を失った。普通の市街地に来たことと、疲れも相まって、旅行気分が一気に消え失せたのである。せっかく旅行に来たんだから楽しまないと!そんな思いに駆られながら、1時間ぼーっとスマホを眺める。楽しまなきゃいけないなんて考えが常識に左右されている証拠だな。ようやく動き出せそうだ。

 

32.ラーメン中ジョッキ19:30

とりあえず歩くか。旅行気分とは程遠い心を抱え、近くにあったラーメン屋に。人生」2度目の1人酒を味わってみることに。ちょっとは気分が上がってきた。ちょっとは。ちょっとでいいんじゃない。気楽にいこ。

 

33.自由すぎても楽しくない21:00

結局、やることがないので、その後はホテルで過ごした。2日間、数少ない電車とバスの出発時間に合わせつつ、訪れたいスポットには全て訪れるべく計35kmも忙しく歩いていた時間は、楽しかったんだなあと思い返す。この感情とのキャッチボールが旅行の醍醐味だ。

 

day3@五箇山城端・富山

34.朝型な僕が珍しい朝食6:00

6時に起きる、体に染みついている。朝食が無料らしいなので、たらふく食べる。実は朝食を食べるのは非常に珍しい。

 

35.隙あらば散歩①7:20

バスの時間まで時間がある。何をしよう。ということで、散歩開始。もはやルーティンになっている。まだ空いていない観光名所に行って、写真だけを撮ってまた次の目的地へ向かう。

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36.寝落ちから学んだこと8:40

バスの中で「思考は現実化する」を読んでいたら寝落ちした。普段は、この時間誰よりも早く出社し、1日で1番高い集中力で勉強している時間帯だ。睡眠時間も同じ。それなのになぜ。心当たりは、バターコーヒーだ。毎朝、ココナッツオイル入りバターコーヒーをだけを飲み、食事はとらずに出社するのが僕のルーチンである。今日はその代りに朝ご飯をたらふく食べた。こんな些細な違いで、こんなにも変わるのかと実感。普段は集中力が高いのが当たり前だから気付かなかった。アタリマエはアタリマエじゃないのだと気付いたし、惰性で続けていたバターコーヒーの価値も再認識できた。

 

37.音楽と体験は結び付く9:00

バスの中で昔ながらの音楽が流れてきて目が覚めた。小学校の授業でなんとなく鑑賞させられそれっぽい感想を描いていたような曲だ。でも今回は違う、周りを見ると1面山に囲まれていて、曲の雰囲気にぴったりだ。それっぽい気分になる。音楽は体験あってこそなのだと感じた。

 

38.世界遺産の集落で9:30

世界遺産五箇山集落に訪れた。ありきたりだけど、日本は広いと肌で感じた。都会に生まれ、受験戦争に巻き込まれ、就活戦線に巻き込まれ、都内でマーケティングに打ち込んでいる僕にとって、分かってはいても、無意識のうちにそれが当たり前のことだと思い込んで物事を考える節がある。本来は、むしろ僕の方が少数派なはずのは分かっている。でも、分かっていると感じるのは違うんだなあとも思う。僕が目の前の数値で一喜一憂している瞬間にも、この集落の人たちは彼ら彼女らなりの楽しい人生を送っているのだと思うと、些細なことがちっぽけに思えてくる。これこそが旅の醍醐味だと思う。

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39.隙あらば散歩②10:30

電車が1時間に1本。暇だなあ、歩くか。

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40.隙あらば散歩③11:30

高岡→富山という普通にありそうな感じなのに、電車が30分以上先だ。都会の当たり前って当たり前じゃないんだなあ。よし、歩こう。紅葉見つけた!

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41.世界域きれいじゃないスタバ13:00

 富山環水公園の世界一きれいと呼ばれるスタバに行ってみた。でもなんか閑散としているし、曇り空だったり、平日であることも相まって、いまいちな感じだった。日によって景色が違うからこそ、旅行は面白いんだろうなあ。と実感。こんな日もあるだろう。

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42.冒険17:00

東京に戻ってきた。旅行を終え、この旅行記を書くためのPCを回収するために、オフィスに立ち寄った。、振り替え休日で休んでいた僕に対しての「休めた?」「いや、休んでないっす。冒険してきました」とっさにこんな言葉が出てきた。いやでも強ち間違いじゃない気がする。3日間で50㎞以上歩いて、脳との対話を重ねた3日間を表現するには、冒険という言葉がふさわしいのかもしれない。

 

後編に続く。